雑記

夏の研修旅行報告・その2

先般書かせて頂いた研修旅行報告、その第2弾です。

さて宿泊する滋賀県は余呉湖畔に静かに佇む徳山鮓さん、愉しみな夕餉の前にひとしきり女将さんの説明がありまして、それによるとこの宿をオープンしたきっかけは、農学者で「くさいはうまい」などの著作で知られる小泉武夫さんとの出会いからだったそうです。この地からもたらされる自然の恵み、そして昔から伝わる発酵食品のすばらしさを伝えるべく興されたよう。なるほどその肴たちは(われわれはみな呑ん兵衛なのであえてそう呼びたい・・)昨今出てくるおざなりのものとは全く違う素晴らしいものでした。
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鮎が泳いでいるような盛り付けも美しい。

さてこの他にもうなぎやらこの地の名物として名高い鮒ずしなどを地元の銘酒、賤ヶ岳と共に堪能したのですが、あまりに美味くてむさぼるように食していたため画像を撮り忘れてこの鮎の写真一枚だけ。伝わらなくて申し訳ないのですが、まあ本当に感じるには実際に行ってもらうしかないので、あとはご想像にお任せします。

宿の朝は朝食も愉しみ、やはり期待していた通り美味いものたちを出してくれました。
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鮎が今度は干物で出てきた。

ぜひとも寒い時期にまた再訪したい想いを胸に再び出発します。

前日たどり着いたけれど時間が遅くて観られなかった己高閣、世代閣(ここうかく、よしろかく)を見学です。昭和38年に国庫の補助を受けて建てられたこの地の文化財収蔵庫だそう、やはり中には平安、鎌倉の仏像たちが安置されて壮観でありました。
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次は多賀大社に参詣し、
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湖東三山の名刹、金剛輪寺を観て(ここはかなり参道の坂がきつい!なにしろ二日酔い気味のおっさん達にはバテそうな石段でした。)
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昼食後は石塔寺、ここの石組の三重塔はすでによく知られていると思いますが、まんま朝鮮半島にあるような見事なフォルム。民藝的でもあり、また古代の野性的な力強さもあり見事なものでした。
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そしてその周りを囲むように配置されたおびただしい五輪塔の数!この三銃士の周りですでにもの凄いことになってたわけですが、ひょいと坂の下を眺めたら延々と続く石仏と五輪塔の列!まったくめまいがしそうなほどの石製品の曼陀羅です。
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その後石馬寺、櫟野寺、飯道寺と巡って新幹線組は京都へ、車で移動の私は京都で遊んでいた家内を山科の駅でピックアップして帰路についたという次第。いや~くたびれた~・・。

しかし改めて近江の国というところの古代から中世、そして近世、現代に至るまでの文化財の懐の深さを知らされた研修でありました。仏教美術に関心のある方はぜひとも足を運んで頂きたいと思います。

旅行]2015年9月25日