雑記

生誕百年 関野準一郎展

 うっとうしい雨が降る一日、ちょっと動くとむし暑い気候ですね、季節がら食中毒などにお気を付けください。もっとも私は食あたりなどほとんどしたことがありませんが・・。あんまり細菌について神経質過ぎるのもどうかとは思います。まあほどほどがいいんじゃないでしょうか。

 今日はどこに出かけようかななんて考えているうちに、出るのが億劫になってしまって、そうだ車で展覧会を観に行こうかと思い立ち、町田の市立国際版画美術館まで行ってきました。企画展は「生誕百年 関野準一郎展」です。創作版画の系列の作家、恩地幸四郎に師事し、木版からエッチングからいろんな技法を駆使した人です。青森で生まれた彼は当地で基本的な技術を学び、生家の家業が傾いたので版画家として立つべく上京します。初期は長谷川潔風なメゾチントの静物画や地元青森の港風景をエッチングで表現するものが並びます。そして彼らしい木版による肖像画や人物画、さらには日本再発見の関野流東海道五十三次など、小さな美術館ながら充実した作家の生涯がたどれるようになっていました。

 個人的には初期の銅版画がいちばん好みですが、彼の真骨頂と云えば明快なフォルムと色彩の人物画でしょうか、今回のキーヴィジュアルもその作品が取り上げられています。そしてコーナーごとに陳列ケースがあり、中には彼が得意とした装丁本の数々、各時代を通じてこの仕事はとても大事にしていたようで、作家の初期衝動を強く窺える仕事になっています。

 期間は8月3日(日)までだそうです。興味ある方はぜひどうぞ。
ma2ma1

展覧会]2014年7月9日

夏も来るが台風も来る

 史上最強クラスの台風8号が今これを書いている段階で沖縄の久米島あたりを進んでいる模様、これから九州に向かうようで、すでに被害が出ている那覇のようになってしまうのかと危惧されています。やや勢力が弱まったもののかなり強い台風であるのはかわりないところで、くれぐれもご注意を・・。

 大好きな季節の夏ですが、ここのところ毎年のように梅雨時の大雨や初秋の大型台風の来襲など、穏やかならざる天候で脅かされることが多くなってきたような気がします。海水温の上昇が台風の勢力増強に一役買っている説がありますが、これも温暖化の影響でしょうか。便利追及、効率一辺倒の時代もそろそろ飽和状態ですね、抜本的な解決方法はわかりませんが、一人一人に出来ることは、エアコンの温度設定やゴミの分別と云った本当に細かいことなのかもしれません。要は少しガマンする、あるいは少し昔を思うということでしょうか。

 子供のころの自然にはもう戻れないのかな、なんて考えたりもしますが、でもあの昭和40年代の公害でひどかった頃から比べて川がきれいになったり、東京湾に魚が戻ったり、決して無理なことでもないんでしょう。

 この暑さがあるから、夕立の後の涼しさが身に沁みる、そんな発想でこの夏を過ごしてみようかと思います。

日常]2014年7月8日

今日も一杯呑ってます

 梅雨の最中、熊本の大雨や、沖縄では台風と(沖縄は梅雨明けしているんでしょうが)なかなか大変な気候ですね。こう大量に降っては風情もへったくれもありゃしないもんですが、これも人間の業に対する神さまの試練なのかもしれません。実際に被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。

 さてそんな大変なことはあるにせよ、のんびりとした日常を過ごしているのもまた事実、何といってもありがたいものです。日々是好日という茶掛けにもなっている禅語がありますが、そんな当たり前を感謝しなけりゃいけませんね。それにはまず健康がいちばんでしょう、と云いながらしょっちゅう呑んでいるわけですが・・・。

 しかしほどほどのお酒は百薬の長、楽しいお酒を呑まないといけませんね。と云うことで今日も今日とて呑んでおります。もちろん使ううつわはすべてではないですが、基本的に古陶磁を使っております。ほぼ毎日登場する古染付のお皿、使い勝手のいいサイズで、盛り付けて使った時の美しさには惚れ惚れします。酒器は片口の登板が多いでしょうか、これほど食器についてあれこれ気にする人たちは世界中探しても日本人だけじゃないでしょうか。

 ウィリアムモリスの美しく暮らす生活、用の美を謳う民藝イズム、そこまで堅苦しく考えなくとも簡単な実践の第一歩はここからじゃないでしょうか。ブランド化された高価な骨董だけが素晴らしいのではなく(もちろんそれらも多くの人々が賛美するもの、素晴らしいものであるのは変わりないのですが・・)自分の身の丈にあった気に入りのうつわを使うことから始めてみませんか。

IMG_0852

 

日常]2014年7月6日

前のページ

次のページ