雑記

追悼 ルー・リード

 秋の穏やかな日が気持ちいいですな、真っ青な青い空と銀杏の黄色がかった緑の葉のコントラストが目に眩しく、そして美しいですね。公園の散歩もいい気候で楽しくなって、普段より長く歩いてしまいます。

 そんななか悲しいニュースが先日飛び込んできました。ルー・リードの死去、詳細は他の方にお任せするとして自分のことを云うと、一番最初に出会ったのはアルバム「トランスフォーマー」だったでしょうかね。まだパンクやニューウェーヴに夢中だったころで、当時の自分にこのニューヨークの詩人はとても難解で高尚な、遠いところにいるような存在だったですね。

 その後ロンドン一辺倒だった趣味も、ジョニー・サンダースやパティ・スミスなどを知ってアメリカと云う国にも目がいくようになりました。イギー・ポップなどを聴き始め、自然と昔買ったそのアルバムを聴き直して好きになったという、あんまり衝撃的でもない出会いではありました。

 当時ロックフェス的なものはほとんど日本では無く、単体で外国人アーティストが来日して武道館などの大きな箱でライヴを演って帰る、という感じだったでしょうか。自由なお金もないティーンエージャーはラジオとロック雑誌が情報源でありました。そうしたところから知ったベルベットアンダーグラウンド、まず音楽ではなく、ウォーホルとの関係やスキャンダラスでタブーな情報から知ったという、耳年増的な知識でした。

 しかし知るに及んでその大々的な影響力はすんごいもんだなと後からわかったのでした。友人が云ってましたが「ロックンロール界の裏番」、まさに王道ではないのだけれど、大きく太いロックンロールのアンダーグラウンド帝王だったんだなーと思います。リアル「ワイルドサイドを歩け」だったですね。

 グランジもオルタナティブもこの人がご先祖様のようなもの、ロックは死んだといわれて久しいですが、しっかりとお血脈は現代の若者のなかにも流れ続けていることでしょう。

 

日常]2013年10月31日