雑記

「江戸陶磁のモダニズム 古武雄」を観てきました

 お暑うございます。先日の広島の豪雨被害は大変なことでしたが、今度はまた北の礼文島で土砂崩れがあったようですね、雨の多い季節とは云え観測史上、例のない量が降ったようで、一日も早い復旧をお祈りします。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

 さて関東では平穏な日々が続いておりありがたいことですね、これが当たり前ではなく感謝すべきことだと思います。さて私の住んでいる国分寺からはほど近い町田の市立博物館で開催中の「江戸のモダニズム 古武雄」を観に行ってきました。ご当地はともかく、今まではあまり顧みられることの少なかったジャンル、唐津のなかでは奥高麗をトップに茶道具としての評価基準が定まっていたのでなかなかこちらは評価がされなかったようです。しかし古くは民藝運動の流れの中で柳さんたちが取り上げていたり、数年前の根津美術館で開催された「知られざる唐津}展などで紹介されるようになってきているので、ご存知の方も多いかもしれません。

 それほど大きくはない博物館ですが、それだけに絞り込んだテーマの打ち出しは丁寧なフィールドワークを感じさせ好感が持てます。決して派手ではないけれど丹念に紹介しようとの想いがあるんでしょうか、なかなか個人蔵の出品物が多いので大変だったように思います。

 ダイナミックな枝ぶりを誇る松の大木が描かれた甕や大鉢、丹念に象嵌された三嶋的な文様、さらに観るものに鮮烈な印象を与える流し掛けや刷毛目の技法など、如何にも民藝の真骨頂と云うべき品が展示されていました。しかしガラス越しに観るそれらもまだまだ身近なもの、私も過去に扱ってきたものと同手がいくつか並んでいました。集めるとするならばまだ間に合うかもしれませんね。IMG_0912

 これら江戸初期以降の唐津を新しいジャンルとして紹介していこうということで、その呼び方も「古武雄」・こだけお・と名付けています。新しい試みでまだまだ浸透はしていないと思いますが、もっともっとこの時代のものも注目されていってほしいものと思います。だってそれだけの魅力のあるものですから・・。8月31日(日)まで開催中とのことでご興味ある方はぜひご覧ください。

 この博物館と駐車場を挟んで隣には遺跡公園もあります。縄文~弥生にかけての住居跡が見つかっており、当時の住居が再現されています。本町田遺跡として東京都指定遺跡にもなっています。
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 小さな博物館のマニアックな展示、面白いもんですよ。

展覧会]2014年8月24日