
シンプルで力強い線で構成された四天王、その内の増長天と広目天が二体一組に額装されています。邪悪なものや怠惰、誘惑に負けやすい弱い心を払い、煩悩を焼き尽くす炎のような視線は迫力がありますね。氏の作品の魅力、面目躍如たる一品です。
益子に生まれた笹島喜平さんは、同地に窯を築いていた浜田庄司の知遇を得て、その縁で棟方志功の弟子になります。師匠譲りの力強い、板へ彫り込まれた仏たち、人生の苦境に立ち向かって克服してきた氏の気概のようなものが窺えます。
元来蒲柳の質で、一時期は木版画制作もままならない時もあったようですが、板絵を拓摺する事を考案して作品を作ったということです。これらは晩年の作品と思いますが、華奢なものが多かった若いときの作品に比較して、無駄のない余計なものをそぎ落としていった老境の自由闊達な空気が感じられます。
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額装サイズ 縦56.2センチ 横74.4センチ
イメージ 縦30.0センチ 横22.0センチ(単体のサイズ)
板絵(拓本摺)裏彩色
右下にサイン 印章
畳紙箱あり
版面にわずかにシミ ヤケ マット全体にシミ
笹島喜平(ささじま きへい)
1906~1993年、栃木県生まれ。版画家。
初期は主に風景をモチーフとしていたが、晩年はその対象を古刹や富士、仏像など、日本的な象徴へと移す。
御売約ありがとうございます。
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