雑記

生誕百年 関野準一郎展

 うっとうしい雨が降る一日、ちょっと動くとむし暑い気候ですね、季節がら食中毒などにお気を付けください。もっとも私は食あたりなどほとんどしたことがありませんが・・。あんまり細菌について神経質過ぎるのもどうかとは思います。まあほどほどがいいんじゃないでしょうか。

 今日はどこに出かけようかななんて考えているうちに、出るのが億劫になってしまって、そうだ車で展覧会を観に行こうかと思い立ち、町田の市立国際版画美術館まで行ってきました。企画展は「生誕百年 関野準一郎展」です。創作版画の系列の作家、恩地幸四郎に師事し、木版からエッチングからいろんな技法を駆使した人です。青森で生まれた彼は当地で基本的な技術を学び、生家の家業が傾いたので版画家として立つべく上京します。初期は長谷川潔風なメゾチントの静物画や地元青森の港風景をエッチングで表現するものが並びます。そして彼らしい木版による肖像画や人物画、さらには日本再発見の関野流東海道五十三次など、小さな美術館ながら充実した作家の生涯がたどれるようになっていました。

 個人的には初期の銅版画がいちばん好みですが、彼の真骨頂と云えば明快なフォルムと色彩の人物画でしょうか、今回のキーヴィジュアルもその作品が取り上げられています。そしてコーナーごとに陳列ケースがあり、中には彼が得意とした装丁本の数々、各時代を通じてこの仕事はとても大事にしていたようで、作家の初期衝動を強く窺える仕事になっています。

 期間は8月3日(日)までだそうです。興味ある方はぜひどうぞ。
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展覧会]2014年7月9日