雑記

青森紀行・その2 海のおくりもの

 世間はどなた様もゴールデンウィークに突入ですな、行楽やら海外旅行やらさまざまに皆さん愉しまれることでしょう。当店は世間の方々がお休みのときこそ仕事でいっぱい、休む暇なく働いております。しばし息抜きのブログ書き、前回の続き、4月上旬に行った青森のお話の続きです。

 前回はただひたすら考古遺跡と資料館巡りで、家人にもまた~?と呆れられておりましたが、そんなときのフォローはひたすら美味いもんを喰ってもらうに限る、一泊目の十和田湖、奥入瀬渓流のそばの温泉に宿泊です。渓流はいろんなパンフレットに使われるように、川沿いを走っているとどこもかしこも結構な景色です。まだまだ雪深い時期ですが、行楽シーズンにはさぞにぎやかになるんでしょうね、でも静かな渓流もわるくないもんです。

 十和田湖はとても美しい湖、北の国の火山が作った美しい湖です。この湖底にはまだまだ数知れない縄文時代の遺品が眠っているんだろうな、と思わせる神秘的な風情でした。古代にはこの湖自体がご神体だったろうし、中世から近世にかけていろんな民俗信仰の舞台にもなっているようです。曰く京都から落ちてきた公家がこの地でカリスマのように扱われて神格化されるなどがありますね。おっといい加減にしないとまた~?と怒られそう。
b1
 この宿の晩ごはんフレンチのコース、ボトルワインを頼んで美味しい肉を喰らう、デザートまでしっかりたっぷりと食べて、落ちるように眠ります。

 さて二日目は雪の山道を抜けて八戸へ、ここは何度か仕事で来たところ、近くの漁港で上がった美味いものがたっぷりと食べられる、しあわせな土地でありますね。夕方になり、市街地から少し離れたお寿司屋さんへ。地元の素朴な肴を喰らいながら、ま~酒がすすむこと、堪らんです。圧巻はボタンエビでしょうか、云うまでもなく身もミソもなぶりつくして胃に収めます。あ~あ美味かった!!。
b2
 翌日は近くの陸奥湊へ朝ごはんを食べにいきました。朝からこれ!、こんなに雲丹食っていいんだろうか!。まったくばちあたりなくらい飯の上にのったこの雲丹、新鮮で甘く磯の香のいいこと、かっ込みます。真ん中の帆立もうめぇ~、家人もすっかりと美味いもん食ってご機嫌になっておりました。

 忙しいなかでもこうしてなんとか時間を作って旅に出られるしあわせをかみしめつつ、感謝の日々です。さ~働かんと・・・。

旅行]2014年4月29日

青森紀行・その1 埋もれた世界

 ご無沙汰しておりましたが、またボチボチと書いていこうと思ってます。春爛漫の今日この頃、どこに出かけるのもあたたかく、うれしくなる陽気です。出かけたい虫が騒いで、今月4月の9日から青森に行ってきました。青森は縄文遺跡がたくさんあり、未だ見たことがなかったので、とても愉しみにしておりました。

 青森市内で中心部からもそれほど遠くないところにある、あまりにも有名な三内丸山遺跡、江戸時代にはすでに土偶などが出土したことが記録に残されていたようですが、本格的な調査は1992年とのこと。県営球場建設の計画があったようですが、これほどの大規模な遺跡は残さなければとのことで計画は中止、縄文遺跡の資料館がかわりに建設されることになったわけです。

b1

 敷地内に住居痕や大型建物(集会場や共同作業場と思われる)ものが復元されていて、縄文テーマパークのようです。そして直径1メートルを超える栗の木の柱が見つかったことでわかった六本柱建物、こちらも復元されてこの遺跡のシンボルにもなっています。当時から素晴らしい建築技術を持っていたことがわかり、発見された当時、世間の耳目を集めました。他の遺跡でも共通する古代の尺がすでに出来ていたという説もあるほど、縄文人のテクノロジーはすごいのがわかりますね。

大型建物も復元されて中も見学できるようになっています。そのつくりは子供時代に見た母の実家のわら葺き屋根の内側とほぼ同じ。その昔にきっと出来上がっていたものをずっとずっと踏襲してきたんでしょうね、つくづくご先祖はすごいと改めて思った次第。

b2

さて今度は資料館の中へ。縄文前期中盤からですから、ここは円筒下層式土器がたくさん並べられています。段ボールで数万箱の遺物が出土したこの遺跡ですから、とにかく豊富。その中で珍しいもの、見どころのあるものを並べてもこんなにあるのか!というくらい見ることができます。なかでも圧巻はこの翡翠製大珠。ライトアップされているので印刷物で見るそれよりもはるかにきれいできらきらと輝いていました。当然これは新潟県は糸魚川市の姫川産の翡翠なわけで、古代の交易を物語る証拠であるわけです。現代人も宝石として珍重する翡翠、古代の人々もその美しさに魅了されて大切にしたのは同じことです。旋盤の機械があるわけでもなく、硬い玉を手製の錐で穴をあけるのには気が遠くなるような時間を要したと思います。それでもそれを身に着けられるようにした古代人の世界観、雄大な時間感覚。ちょっとコセコセとした現代人にはある種うらやましくもあります。

b3

考古遺物によりいっそうハマってしまった今回の旅、もっと多くの人に知ってもらいたい!、自分の商売に励むことがそれにつながるのかなと思ったわけでした。そして旅と云えば温泉と美味いもの、それはまた続きで書こうと思います。

旅行]2014年4月26日

西荻骨董好きまつりに出店いたします。

 すっかりと暖かくなり、うきうきするような季節になりましたね。そぞろ歩きも苦にならない、いい気候です。桜は見ごろを過ぎて散っていくところでしょうが、それはそれでまたいい風情、家の庭ではユキヤナギが見事に咲いてくれています。

 さて春爛漫の4月12日(土)、当店は西荻窪・井荻会館にて開催されます「西荻骨董好きまつり」に出店させて頂きます。この催事もスタートから15年の歳月が流れ、今回でちょうど30回の節目を迎えます。これもひとえに多くのファンの方々のご支援あってのこと、ありがたいことと感謝申し上げます。なお4月13日(日)も出店者ががらりと変わって開催されますので、お時間がありましたら二日間のぞいてみてください。(当店は12日のみの出店です。)

 大きな会場ではなくほんの小さなスペースですが、畳敷きということもあってか、とてもリラックスした雰囲気でご覧頂ける場所です。どうぞ皆さまお誘いあわせの上ご来場くだされば幸いです。

 ホームページ上にまだ掲載していないお品も出品予定です。どうぞお気軽にお声掛けください。お待ちしております。

イベント]2014年4月8日