雑記

人間万事塞翁が馬

暖かい春の陽ざしがとても気持ちのいい季節ですね。若葉が萌え上がる季節は、陽が伸びたこともありどこかへ出かけたくなりますな。我々の業界も春にはイベントや交換会も大会というある種お祭り的なオークションがあり、様々に賑わっております。

さて先日の目白コレクションの催事が終わってホッとして気が抜けている私ですが、この商売なにしろ仕入れが命でありますから、売れたとしてもあまりのんびりはしていられません。次の催事の為にも一生懸命また走り回って愉しいものを探さなければいけないリアル自転車操業であります。面白いものが見つかれば黙っていてもお客様の方から欲しいとおっしゃって頂けるありがたいお仕事ですから、なおさら愉しいものを探さなきゃいけない。もちろんそれがまた愉しくもあるわけですが、当然波があります。

見つからない、買えないという状態が続くかと思いきゃ、お金のやりくりが大変なくらい続けて買えることがあったりします。私も諸先輩に比べてはまだまだ駆け出しではありますが、それでも約20年この商売をやってきました。いいときもあれば、最低最悪の状態が続くこともありました。この波の底辺の時にふてくされたりひねくれたりしていては状況は好転しないというのがようやくいい歳をしてわかってきました。

目の前の出来事に一喜一憂していてはなかなかにシンドイ。いい心持をキープするには、いい時には調子に乗らず悪い時にはクサらずに淡々とこなしていくことです。何がいいことに繋がり、何が悪いことに繋がるのかは運しだい。ですから人間に出来ることは愉しくやっていくことじゃないでしょうか。愉しめればおのずと力が入り一生懸命になっていくもの、そんなことがふてくされたりひねくれたりした末に体得した心得のようなものです。

あまり偉そうなことは云えませんが、のんびり無理なく一生懸命にやりましょう。そう、陽ざしが気持ちよさそうなこいつらのように。
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日常]2017年4月28日

催事を終えて

春も本番、あいにくと今日は曇りがちなお天気ですが、晴れた日には爽やかで気持ちのいい季節になりました。先日までの4月15日、16日の催事「目白コレクション2017春」には大変多くのお客様にご来場いただきましてまことにありがとうございました。多くの骨董古美術の催事があるなか、とてもコアなファンがついて下さっているようでわざわざ遠くから上京された方もおられました。私自身もいろんなお客様とお話が出来て、愉しく商いをさせて頂きました。

この古美術業界も不景気だとか、いろんなことで元気のなかった時期が長いことありました。もちろんまったく変わらない人たちも多くいらっしゃるのは事実ではありますが・・。また中国人のバイヤーが日本での催事に台頭して、業者もみな中国人ばかりに目が向いているというようなこともありました。

このこと自体は悪いことではありませんが、日本の美術をないがしろにしていてはますますファンが離れていってしまう状況を招きます。やはり地道に新しいファンが増えるような活動を我々がしていかなくてはいけない。それには全くご存知なかった方にもアピールするような魅力のある企画展や展覧会、それらも含めたトータルな広報活動をすることが重要なのだと思います。

そしてこの目白コレクションでは、自信を持ってお勧めしたいと思うお品をご覧頂いて、素直に感動してお買い上げ頂くお客様に多く出会えました。自分の商売として成り立つことはもちろんありがたいことではありますが、それ以上に愉しいお品の感動を共有できたということが何よりもうれしいことでありました。

自分の好きなものをいいですよ~とお勧めするしか自分にはやはり出来ませんので、これからも地道に細く長くコツコツとこの商売を続けていこうと思います。人間は変化していく生き物ですから、今までまったく触らなかったものが好きになるかもしれません。そんな変化もまた自分の愉しみ、今年は初めての催事に出たこともあり、いろんなことに挑戦していこうと思っております。

6月には新潮社主催の「青花の会 骨董祭 2017」に出店いたします。こちらも初めて参加するイベントで今からどんな会になるのかドキドキしております。これからまたあちこちと歩き回って愉しいものを探してこようと思いますのでどうぞご期待ください。

青花の会の詳細はこちらのページからどうぞご覧ください。→http://www.kogei-seika.jp/seikafes/2017.html

展覧会]2017年4月18日

目白コレクションに出店します

桜の満開の季節ですが、今日は残念ながら花散らしの雨、肌寒く体調を壊しやすい季節ですね。かく云う私もここのところ風邪気味で一昨日辺りは鼻が詰まってずいぶんとしんどい思いをしました。かかりつけのお医者さんで鼻炎と風邪の薬をもらってやっと落ち着いてきたかなという感じです。皆さんもくれぐれもご注意を!

さて今月4月15日(土)~16日(日)に目白デサントビルB1F椿ホールにて開催される「目白コレクション2017春」に出店させて頂くことになりました。もうすっかりと定着した感のある年2回のイベントですが、弊店も初めて出店することになりました。出店者の皆さんは私もよく見知っている人たちばかりで今さらと云われるんですが、今年は例年と違ったお仕事にもチャレンジしていこうということでそうなりました。

特にテーマを設けているわけではないのですが、漆のものがいくつか手許にありますので、画像だけでは伝わりにくいそれらの質感や風情を直接触れて感じて欲しいと思っております。根来の薬器、蒔絵の硯箱、秀衡椀などをお見せしたいと思っております。すでにSNSでご紹介もしておりますが、また改めてこちらでも簡単なご紹介画像を載せておきたいと思います。
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秀衡椀 口径11.5~12.0センチ

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根来 薬器 胴径10.4センチ

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蒔絵秋草文硯箱 縦22.5センチ 横20.8センチ

更に普通は華奢な印象の御本茶碗にもこんな豪胆な作風もあるという好例じゃないでしょうか、こんなものも。
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そして高台アップ
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朝鮮 御本茶碗 口径16.0センチ

催事と云えば限られた制約のなかでどれだけきれいにモノを見せられるかに尽きますが、そんな時に壁面をきれいに飾る絵も欲しいなとこんなところも持って行きます。
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菅井 汲 リトグラフ 鬼(赤) 1985年
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池田満寿夫 エッチング 小さな女たち 1961年

可愛い動物たちもお待ちしております。

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木彫 狛犬 高さ23.4センチ

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古九谷 竹虎文 皿 口径22.2センチ

とまあこんな風にいろいろとお見せしようと思っております。もちろんここに全部載せきれるわけもなく、現場ではもっといろんなものがご覧になって頂けるかと思いますのでどうぞお時間がありましたら、いえぜひともお時間を作って頂いて覗いてみてください。

イベントの詳細はこちらからどうぞご覧ください。→http://www.mejirocollection.com/

初めての催事というのは何年やってきても緊張と不安と期待感が綯交ぜになってドキドキするものですが、とことんお客様と一緒に愉しい時間を過ごさせて頂こうと思っております。

終わった後?そりゃもちろんこれでしょ!
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展覧会]2017年4月11日

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