今日はほんとうにあたたかい日、曇りがちではありますがなんとなく外出したくなるような陽気になってきました。昨日の雨で大分桜も散ってしまいましたが、それでもまだ見ごろな木もちらほら残っているので、意外に散り際の花見というのもありかもしれません。
さて弊店は恒例の春と秋の年二回開催される西荻窪の井荻会館「西荻骨董好きまつり」に出店致します。今回で数えて第34回、弊店が参加してからも15年以上が経過しています。これだけ長く続いてこれたのはひとえにご来場いただくお客様のおかげ、そして裏方として支えてくださる西荻窪のお店の方々の努力に他なりません。我々は気楽に参加させて頂くだけですが、準備をされるスタッフさんのご苦労はたいへんなものかと思います。改めてありがとうございます。
9日と10日でそれぞれ出店者が変わる方式になってしばらく経ちますが、傾向が変わるので両日愉しめると思って頂いているのではないでしょうか。ちなみに弊店は9日(土)のみの出店です。
ネットで商売をしていながらこんなことを云うのもなんなんですが、実物をご覧になって頂くのがやはりいいもの、またお好きな方と品物を前にしてお話しできると云うのもこうした催事の愉しみです。ぜひともお時間を作って頂いてお運び頂きたいと存じます。心よりお待ち申し上げます。午前9:30~午後5:00の開催時間ですが、締間際はどうしても早めに片づける出店者さんもいますので、どうぞお早目にお運び願えればと思います。
詳細は下記ホームページでご確認ください。よろしくお願い申し上げます。→ http://www.kottosuki.com/
[イベント]2016年4月8日
ご無沙汰しております、と書いてちゃいかんわけですが、それにしてもご無沙汰でした。前回からだいぶ日にちがあいてしまいまして、真冬から梅の盛りを過ぎて、桜も満開を迎え、それさえ今日の雨で散ってしまいそうな今日この頃で、なんとも光陰矢の如し、年齢と共に時間の経過のスピードについていけないのがまた老化のしるしでしょうか。と云ってもおのれの未熟さにも辟易しているわけでもあり、四十にして惑わず、どころか五十を過ぎて迷いっぱなしではあります。
さて先日は3月21日から縁あって岡山で仕事をさせて頂くことになり、ついでにめったに廻れないあちこち旧跡も見てこようじゃないかと連泊して行ってきました。その節は岡山のFさん、いろいろとお骨折り頂いてありがとうございました。
21日の早朝は羽田からスタート、1時間強くらいで岡山空港に到着、仲間とレンタカーを借りて岡山駅に向かいます。そこで京都からくる人をピックアップし研修スタートです。まずは岡山県立博物館
具体的な個々の展示品は撮影できないのでこんな入り口の写真だけですが、在地の平安仏や古備前など数は多くないものの見応えあるものが展示されております。
そして次に歩いて行ける距離にある市立のオリエント博物館へ。
普段われわれはほとんどオリエント美術を扱うことはなかったのですが、その圧巻の品揃えというとホームセンターのようですが、しかし美的視点と学術的視点のバランスが素晴らしい展示を見せられて俄然扱いたいと思う気持ちが抑えられませんでした。解説を読むともとは岡山の学校法人の理事長さんのコレクションの一括寄贈を受けてスタートしているんだとか、その際研究者のアドバイスを受けつつ蒐集されたとのことで、なるほどこのバランス感覚はそれもあるんだなと納得です。中庭というか二階に上がったところの吹き抜けスペースがとても気持ちのいいところでした。
そうするうちにお昼時、あらかじめ調べてあった地元の人気うどん店へ。押すな押すなの大盛況のなか、われわれ関東人には馴染みのない自分でうどん玉を湯がくシステム。今でこそ某チェーン店で盆を取り好きなてんぷらを選んで会計するシステムが浸透しているので、あまり面食らうことはありませんが、ざるを持ってあっためるのは未経験、新鮮な気持ちで食卓につきます。さすがうどん文化圏、歯にしがみついてくるような弾力を感じる麺といりこの出汁が見事にマッチして素晴らしい!、毎日食べても飽きないうどんでしたね。
さて午後は由緒正しき神社詣で、吉備津彦神社、吉備津神社と巡っていきます。詳細は他のウェブサイトをご覧頂くことにしてもらって、特にその吉備津神社の壮大さは実に実に立派なものでありました。山全体、そして祭祀の現場に残る磐が御神体として祀られてきたところですね。その自然の地形を利用する形で山の頂上付近に築かれた中山茶臼山古墳など、よくもまあこんな上に前方後円墳を造ったなと感心するような立派なものです。この山のあちこちに小さな古墳群も点在してます。
小さな一人用石組みでそっと主人を護る家来の塚なんでしょう。
吉備津彦神社
こちらは吉備津神社、立派な古木と立派な狛犬もあり、その手前には長い長い回廊があります。
ここから5分くらいの場所には資料館もあり、そちらも覘いてきました。
岡山県吉備文化財センターというのがそれです。さして大きくはないものの、関東人には普段目にすることが少ないタイプの全く異なった埴輪などが見られました。全部を写真で撮ってというわけにはいかんので、ひとつ円筒埴輪を載せましたが、この文様や造形はまったく関東にはない、洗練されたハイブローな意識が見てとれます。古代の瀬戸内がいかに大陸との交渉が盛んであったかというのがわかる例ですね。
老体に鞭打って廻った史跡めぐりもそろそろ一日目終了、夜は相変わらず美味いものを求めて岡山の夜を堪能した次第です。市場が休みで目当ての鰆はなかったものの、卵を内に抱えた飯蛸などでしたたか鯨飲して締めくくり、倒れるようにホテルで爆睡したのでした。
続きはまた
[旅行]2016年4月7日