雑記

春に始める園芸

東京の桜はぼちぼちと満開の頃を迎えそうです。寒い日に逆戻りなどありつつも、昨日辺りからはとても暖かな春の日差しがありがたい。今日は国分寺公園を散歩してきましたが、しばらくは楽しめそうな塩梅で週末はきっとお弁当片手の家族連れやカップルでにぎわうでしょうね。

さて最近ハマっているのはハーブの栽培(決して違法な麻じゃありませんよ!)この家に越してきた当初、荒れ放題だった庭に手を入れてなんとか見られるようにしたのは以前にも書きました。その時に大分スペースが空いていたのですが、日々の忙しさにかまけて何にもしてこなかったんですね。しかしご同業の先輩に「レモンいいよ~」とお勧め頂いたのをきっかけに植えてみようかなと思った次第。

よく考えればしょっちゅうレモンは料理に使っているので、庭で調達できればいいな~と。そしてバジルなどもよく買っているので、これも同時にやっちまえ!ということでプランターや植木鉢、園芸用の土や水はけのいいように鉢底石、おまけに肥料としての油粕や、地植えするところは酸性土壌を中和する苦土石灰まで、ぎっしり買い込んで早速取り掛かります。

シートを広げ土をぶちまけ、そこに水はけをよくする赤玉土を混ぜて植木鉢とプランターに。レモンの苗木をしずしずと大き目の植木鉢に鎮座させます。プランターにはバジルと、普段はあまり使わないのですが挑戦してみたいイタリアンパセリを。ローズマリーも買ってきたのですがこれは地植えにしようと思い、その部分には苦土石灰を蒔いた後に肥料を入れて土作り。でもいろんな情報を検索すると多湿を嫌うらしく(地中海気候の植物ですからね)日本の梅雨には弱いかもしれません。追加で植木鉢を買って鉢植えにした方が無難かもしれませんのでちょっと保留中。

材料を買って来た時についつい衝動買いしてしまった夏椿の苗木なんかも植えてやって、さてさてこれから先どうなることやら。

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日常]2017年4月7日

桜の季節

寒の戻りはありつつも確実に春の到来を実感できる季節ですね。と云っても油断すると昨日は福島の方でものすごい雪になったりして、北国の方にはまだまだという感じでしょうが、東京では桜の開花もあり穏やかな気候になってきました。

しかし単なる花が咲くというニュースだけで、こんなにも盛り上がれる国民性というのも世界的に見ても珍しいんじゃないでしょうか。花見でにぎわう、例えば上野公園などの大騒ぎは知らない外国人が見たらびっくりするかもしれませんね。でも世界はどんどんSNSなどの情報発信によって小さくなっていますから、日本に来た外国人も「郷に入らば郷に従え」とばかり日本式の花見をするのかもしれませんが・・。

古童は国分寺にありますので、花見は旧武蔵国分寺跡でのんびりとやるのが常であります。国分寺跡は少しづつ公園として整備しているようですが、まだまだ形作られているわけではなく、礎石が残っているだけです。でもそんな何にもないところがまたのんびりしていいわけでありますね。にぎやかなのもいいのですが、静かに桜を眺めながらビールを呑むのが性分には合っているかなという感じです。

世の中いろいろとあるでしょうが、確実に春は巡ってきます。肩の力を抜いてここらでのんびりというのもいいでしょう。

この画像は去年のもの、近くの野川の用水路に覆いかぶさるように咲く夜桜。早くこんな満開にならないかなと思っています。
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日常]2017年3月28日

現代美術と古美術と

これを書いている今日は関東でも雪が降るかもしれないと予報が出ているとても寒い日です。降ったとしても積もるほどの雪ではなさそうでホッとしていますが、北国や北陸など雪の多いところは更に積もって大変な状況が続いているようで、本当に心からお見舞い申し上げます。先日の西日本の大雪では鳥取で十数時間道路上で車が立ち往生なんてニュースが配信されましたが、なにしろ自然相手のことなので文句を云ってはいけませんが、せめて気を付けてお過ごし頂きたいと思います。

さて大仰なタイトルがついてますが、何も偉そうに言説をぶつわけではなく、要は美術の垣根のようなものは取っ払って愉しみましょうということを申し上げるだけです。骨董、古美術の世界は素晴らしいもので、それらを扱うお仕事を末席でやらせてもらっているわけですが、ともすると何やら古ければいい、いいと思われてきたものだけがいい、というような偏狭な世界に凝り固まり勝ちです。ほこりの積もったやたらきたない壺を撫でて悦に入ってるオジサン一人孤独に笑う・・、なんて絵ずらが頭に浮かびますが、一般的なイメージではそんなところで止まっているのかもしれません。

一方現代美術と云うと戦後の現代美術の海外での評価の高まり、またいろんな方が精力的に活動されて、素晴らしい作品を発信しているおかげでとても華やかな世界のイメージがありますね。投機目的のマネーが介在するのは否めませんが、それでもダイナミックにモノが動いていく世界は躍動感にあふれていて面白い世界です。

なにやら骨董の世界は陰りが見えて、現代美術を扱った方がいいと思っているのか、なんて云われてしまいそうな云い方ですがそうではありません。骨董、古美術の世界は古臭いものに見えていつの時代も新しい風を送り込むエポックメイキングな出来事が起こっています。民藝運動と云うのもそのひとつだったでしょうし、近年確信犯的にぼろ雑巾を飾った展覧会などもありましたね。凝り固まった価値観を転換させるカンフル剤の刺激によって常にリフレッシュしてきたのがこの世界、いろんなものを飲み込んでいくやはり奥深い世界なのであります。

常に新しい情報を取り入れて自分のいいと思えるモノたちをフレッシュに世の中に発信することがとても大事なこと。そうすることで古い時代のものが実は古臭くはないんだ、ということを伝えるのが私の仕事なのですね。その時に垣根を作らず素直な感覚でいいと思えたモノは現代美術のジャンルでもどんどん積極的に取り入れていこうと思います。こっちの美術の世界はおいそれと私なんぞが扱えないものも多くありますが、そこも全部が全部そうではない、自分の眼で発掘されたものを打ち出していくことは大いに可能です。

あまりに身の回りに美しいモノに溢れているこの国では、その身近なことに気が付かず無頓着で終わってしまう人が多いような気がします。また海外で売れたニュースを聞いておもむろに評価しだすなんてこともあるでしょうか。でも海外で評価されたからいい、ではなく自分たちの誇るべき美術を海外に発信してそれが評価されていく、となって欲しいものですね。(もちろんそうした活動をされてきた偉大な先達がおられたことは事実ではありますが)自国の美術や文化にもっと自覚的に目覚めることがグローバリズムなのでしょうからまだまだ真の国際人へは道半ばであります。そのことの自覚こそがまたいろんな国の文化へのリスペクトに繋がっていくことになるのでしょう。イントレランス(不寛容)な世界はもうたくさんなのです。
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床の間に現代美術の作家 菅井 汲さんのリトグラフを飾りました。組み合わせは鎌倉時代の常滑の壺。これらは決して高価なものではありませんが、時代を超えたフォルムとマチエールの響き合いが愉しいと思えるものでした。ガラス越しだけではわからない、座辺で眺めるという鑑賞でわかることもある、それをぜひとも知って頂きたいと思います。

口幅ったい物言いが過ぎましたかね。

日常]2017年2月9日

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