雑記

夏恒例の研修旅行・長崎編

 昼間はまだ半袖で十分な日もありますが、さすがに夜ともなると涼しくなって秋だなぁ~と思わせる気候になってきましたね。愉しく一杯やってますか?、ご同輩。私は相変わらずのペースで過ごしております。さて夏は同業の仲間と恒例になっている研修旅行に行ってまいりました。今年は少し9月にずれ込んで8日から11日まで、九州は長崎、佐賀、福岡に行ってまいりました。

 まずは羽田から長崎空港へ、そしてレンタカーを利用して一路市内へ。どえらくベタな展開ですが昼食はちゃんぽん、我われのご同業、長崎出身で福岡で商売をされているYさんの幼馴染のお店だそうで、それはそれは美味しく頂きました。近くには有名な眼鏡橋、それらを見ながらこんどは長崎郷土博物館へ行きます。

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 郷土の陶磁である平戸や現川など、あるいは江戸ガラスに長崎螺鈿などなど、素晴らしい技術を駆使した工芸品を眺めます。これらはもっとも我々の商売に直結するものたち、寄贈された個人コレクションも素晴らしいものでした。

 そして今回の旅行の目玉、長崎と云えばキリシタン関連の資料や史跡、そして教会の数々、館内の具体的な資料は撮影禁止なので外観だけですが、それは貴重なものが数多く観ることができました。この国の受難の歴史、不寛容な為政者が当時のキリシタン達を残虐なやり方で苦しめたことは今考えても胸が痛む出来事でした。
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 さて今度は市内を離れて大村地区へ、こちらには江戸時代の弾圧から明治になり、禁教令を解かれたのちに信者たちが作り上げた教会がいくつも残っています。宣教師の来日し、その指導によって貧しかった信者たちが少しでも豊かになるよう産業を興し、その工房が残っています。

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 夜はお決まりの美味い魚を求めて居酒屋へ、いつものように一升瓶をオーダーしてたっぷりと呑んだのは云うまでもありません。
まだまだ続く。

旅行]2014年9月25日

座辺の李朝

 まだ昼間は暑かったりしていますが、さすがに夜になるとめっきりと涼しくなりましたね、蝉の声の代わりに秋の虫の鳴き声が聞こえてきて秋がやってきたなぁ~と実感します。美味いものがたくさん出てくる季節、この間は初さんまを敢行しましたが、まだまだ愉しみはいっぱいありますねぇ、落ち鱧と松茸の土瓶蒸しなんて名残と走りが出会っていいもんです。他にも戻り鰹や秋茄子、茸のたぐい、あ~キリがない、お酒の量もいや増すというもんです。

 さて食い意地の張ってる話はさておき、このタイトルご存知の方は多いでしょう、中川竹治氏の私家限定版の著作「座辺の李朝」を最近買うことが出来ました。昭和46年に700部限定で出版されたこの本、古本屋さんでもめったに手に入ることがない希少本です。戦前からの李朝コレクターである氏の収集した朝鮮陶磁の逸品が載せられています。

 染付や鉄砂の愉しいものが数多く掲載されていますが、とりわけ多いのは様々な器形の白磁類です。氏は述べています、サラリーマンである自分には美術品として声価の高いものは望むべくもない、したがって魅力のある疵物や当時比較的リーズナブルであった白磁に絞って収集したと、たしかに疵があっても今では手に入れることはほぼ不可能な秋草手や、面取、祭器、筥、碗や徳利などこれらも素晴らしいものがコレクションされています。

 時代が良かったとか、値が安かったからとかという意見もありましょうが、これらのコレクションに必要だったものは何よりも李朝と云う時代に生まれた陶磁器に寄せる限りないシンパシーと、手に入れて飾ると云うよりも座辺でとことん撫でさすって愛する情熱だったと思います。

 私も朝鮮陶磁が大好きで商っているわけですが、ややもすると日常の仕事の一環に堕してしまう感覚があります。しかし以前から欲しいと思いながら手許にないこの本がやってきて、そして夢中になって読んだのちに甦ってきたのは情熱を持ってものに接すると云う感覚でした。ただ好きなのではない、好きで好きでたまらない、愛して愛して愛しぬくと云うコレクターのような熱気を帯びた気持ちでお客様にもお勧めしなくては・・。そうでなければ情熱に共感なぞしてもらえるはずも無いと。

 想いを新たに情熱を持って取り組んでいきたい、そう思わせてくれる本を手に入れられた、少々高い本ではありますがその価値は十分にあるいい本です。皆さんも如何とお勧め出来ないのが(とにかく世の中に売り物として出てくることが少ないので)難ではありますが・・。b1

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日常]2014年9月7日

「江戸陶磁のモダニズム 古武雄」を観てきました

 お暑うございます。先日の広島の豪雨被害は大変なことでしたが、今度はまた北の礼文島で土砂崩れがあったようですね、雨の多い季節とは云え観測史上、例のない量が降ったようで、一日も早い復旧をお祈りします。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

 さて関東では平穏な日々が続いておりありがたいことですね、これが当たり前ではなく感謝すべきことだと思います。さて私の住んでいる国分寺からはほど近い町田の市立博物館で開催中の「江戸のモダニズム 古武雄」を観に行ってきました。ご当地はともかく、今まではあまり顧みられることの少なかったジャンル、唐津のなかでは奥高麗をトップに茶道具としての評価基準が定まっていたのでなかなかこちらは評価がされなかったようです。しかし古くは民藝運動の流れの中で柳さんたちが取り上げていたり、数年前の根津美術館で開催された「知られざる唐津}展などで紹介されるようになってきているので、ご存知の方も多いかもしれません。

 それほど大きくはない博物館ですが、それだけに絞り込んだテーマの打ち出しは丁寧なフィールドワークを感じさせ好感が持てます。決して派手ではないけれど丹念に紹介しようとの想いがあるんでしょうか、なかなか個人蔵の出品物が多いので大変だったように思います。

 ダイナミックな枝ぶりを誇る松の大木が描かれた甕や大鉢、丹念に象嵌された三嶋的な文様、さらに観るものに鮮烈な印象を与える流し掛けや刷毛目の技法など、如何にも民藝の真骨頂と云うべき品が展示されていました。しかしガラス越しに観るそれらもまだまだ身近なもの、私も過去に扱ってきたものと同手がいくつか並んでいました。集めるとするならばまだ間に合うかもしれませんね。IMG_0912

 これら江戸初期以降の唐津を新しいジャンルとして紹介していこうということで、その呼び方も「古武雄」・こだけお・と名付けています。新しい試みでまだまだ浸透はしていないと思いますが、もっともっとこの時代のものも注目されていってほしいものと思います。だってそれだけの魅力のあるものですから・・。8月31日(日)まで開催中とのことでご興味ある方はぜひご覧ください。

 この博物館と駐車場を挟んで隣には遺跡公園もあります。縄文~弥生にかけての住居跡が見つかっており、当時の住居が再現されています。本町田遺跡として東京都指定遺跡にもなっています。
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 小さな博物館のマニアックな展示、面白いもんですよ。

展覧会]2014年8月24日

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